筆甫まちづくりセンター事務局長
吉澤 武志 さん
1976年 仙台市に生まれる。2002年にNGOの派遣でタイの農村に1年間滞在。現地住民と村の持続的な暮らしづくりに取り組む。2004年に丸森町筆甫地区に移住。丸森町臨時職員として、地域づくり団体「筆甫地区振興連絡協議会」の事務局として筆甫まちづくりセンターにて勤務。現在は同協議会の事務局長として地域づくりに取り組んでいます。
筆甫まちづくりセンターの事務局長として、筆甫地区が持続的な地域となるよう住民と一緒に様々な事業を行い、地域づくりに取り組んでいます。
-「まちづくりセンター」とは何ですか?丸森町は昭和29年に八つの町村が合併してできた町ですが、その八地区にそれぞれあった公民館を地区の住民自治組織が管理運営を行っています。その拠点となる事務所が「まちづくりセンター(旧公民館)」です。地区毎にまちづくりセンターを事務所として、地域住民向けの生涯学習や盆踊りや敬老会などのイベントの企画運営、そして各地区の将来像を定めた地区別計画という計画にもとづいた地域づくり活動をしています。
そして、これは私のこだわりなのですが、まちづくりセンターであっても生涯学習やお祭りなどのイベントを行うだけでなく、地域の資源を活かして地域の価値を産み出す活動を行い、地域全体で収益をあげていくような取り組みをしていくことが大切であると考えています。
私たち(筆甫まちづくりセンター)は、これまでに筆甫地区の特産品である「へそ大根」をより多くの方に食べてもらうために、今まで以上のブランド化に取り組み、町内外の直売所やインターネット販売など行ってきました。
※ へそ大根:凍み大根のひとつで、輪切りにして茹でて1ヶ月干したものです。串に通してできた穴がおへそに見えることからそう呼ばれています。
その他にも、筆甫地区出身者を中心に、筆甫地区を応援してくださる町外の方に地域の広報誌を送付するような活動を対価を頂きながら行っています。
地域内はもちろん、地域外の方々からの細かいニーズに対して、自分たちで付加価値をつけてビジネスとなるように試行錯誤しています。
自分たちで価値を生み出して、稼げるようになれば嬉しいですね!(笑)
住民の暮らしの安心と安全。そして「誇り」。
ここに住んでいてよかった、そう思えるような地域をつくることが何より大切だと思っています。そう思えるようになるためにも、地域の価値を自分たちが認識し、発信していくことが大切だと思っています。
そしてちょっと大げさな話になりますが、これって単に筆甫地区がよければいい、ということでもないと思うんです。
現在、この筆甫地区をはじめとした日本各地どこでもそうですが、日本の中山間地域は人口減少や少子高齢化、耕作放棄地や荒廃林の増加・買物難民・担い手不足など厳しい状況に置かれています。それでもこの小さな地域である筆甫地区で持続可能な地域社会を築いていくことで、日本の中山間地域の一つのモデルになれればと思っています。
筆甫は子どもが少なくなり、高齢者も増え、田畑も荒れてしまい大変な地域です。
しかし、私達がどんどん挑戦して新しい可能性を切り開いていくことで、筆甫にもまだ希望や可能性があるんだということを示していきたですね。
一番のきっかけは、タイの農村での一年間の経験っていうのが非常に大きいですね。
〜 タイ!海外の経験もあるのですね! 〜実際にタイの農民と暮らしてみて、地域をすごく大切にしている人たちが世界中にいて、そういう人たちが自分の暮らしもしながら地域のことも一生懸命やっていて。
こういう人たちが地域を守ってるんだなあと思ったときに、自分自身が日本の地域というものを自分の足元っていうものを全然分かってないってことをすごく感じて。
日本に帰ったら、地域に入ってそこで出来ることをしていきたいと思ったのです。
筆甫を選んだ理由は、この地域の方々がすごく自分たちの地域を大切にしていたことが何よりも感じられたからです。
「なんとかこの地域をよくすっぺ」というような活動をしている人たちがたくさんいて、この人たちと自分も一緒に活動できたらいいなっていう思いがすごくありました。
住民の方が色々なことに取り組んでいけるような土台を作りたいと思っています。
震災もあって、リスタートというかマイナスからのスタートですけれども、住民の方が生き生きと活動できるような地区にしていきたいです。
そのためにも、私自身もどんどん挑戦していきます。
そして筆甫に暮らす方々がここに住んでて良かったなあって思える地域になれば最高ですね!
興味を持ったらまずは丸森に、筆甫に来てみて下さい、そしてチャレンジをしてください!筆甫地区はもちろん、丸森町にはたくさんのチャレンジャーがいますよ。そのチャレンジができる場所だと思っています。
たくさん住民の方と話をしてもらうと、住民の人となりであったり、町の住民の雰囲気なども良く分かると思います。
ぜひ、いっしょに挑戦しましょう!
筆甫から最初の一歩を踏み出しましょう!!